控えめな紫色が美しい。可愛いけれど、手ごわいヤツ

カタバミ科カタバミ属の、春~秋の野草。

名前からして分かる通り「カタバミ」の仲間で、5枚の花びらがつく花の形も、ハート形の三つ葉も11日目にご紹介した「カタバミ」と似ています。が、こちらはピンクに近い薄紫色で、花も葉っぱも大きめ。
花は1.5~2cm程度。葉っぱは花よりも一回り大きく、大きなものでは手のひらサイズに近いくらいになります。

ピンク色の花びらには赤いスジも入っていて、とても綺麗。
21日目でご紹介した「イモカタバミ」にも似ていますが、あのショッキングピンクに比べてこちらは控えめなピンクというか、薄紫というか。目に優しくて美しいですね。

でもやっぱり、カタバミファミリー。とても繁殖力が強くて頑丈で、畑などに繁殖すると駆除するのはだいぶ手ごわいよう。イモカタバミと同じく根っこで増えていくのですが、球根的なヤツ(鱗茎と言う)が、引っこ抜いたりトラクターで耕したりするときにバラバラになってさらに増えてしまうんだとか!

そんな厄介なムラサキカタバミさんですが、もともとは江戸時代の終わりごろに観賞用として渡来。カタバミのところでも書いた通り、「オキザリス何々」という名前で園芸用に売られているカタバミさんたちも、何十年か後には「あちこちに蔓延って駆除が厄介!」と言われているかもしれませんね。

ムラサキカタバミ
分類カタバミ科 カタバミ属
花の時期4~10月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、空地、公園、庭
花の色・大きさ薄紫(ピンク) / 1.5~2cm程度
花の形・特徴・花びらは5枚で、カタバミに似ている
・濃いピンク色のスジが入っている
・中心に向かいピンクから白、緑にグラデーション
・雄しべの先が白い
茎や葉の特徴・高さは10~25cm程度
・葉の形はカタバミと同じハート型の三つ葉だが、かなり大きくヒラヒラしている
その他の特徴・根っこの「鱗茎」と呼ばれる球根で増える

ムラサキカタバミと似ている野草

イモカタバミ

ベニカタバミ

カタバミ(形は似ているが、色は黄色)

アカカタバミ(同上)

オッタチカタバミ(同上)