ショッキングピンクが目を引く!南アメリカ原産の園芸品種

カタバミ科カタバミ属の、春~秋の野草。

なんとも鮮やかなピンクです! これが群生してたくさん花をつけるので、道端などでとても目立ちます。
カタバミの仲間で、花も葉も形はカタバミそっくりですが、花は1.5~2cm弱、葉は花よりも一回り以上大きくて、全体に大振りです。

最近ホームセンターや花屋さんで、園芸用の「オキザリス・ナントカカントカ」みたいな名前の花が販売されていますが、「オキザリス」というのはカタバミ科の属名で、要はカタバミの仲間。
このイモカタバミも、もとは南アメリカからやってきた園芸用の品種が庭や鉢から脱走しすっかり野生化してしまったものですが、今お庭に植えられている「オキザリス・ナントカカントカ」たちも何年か何十年か経ったら「ナントカカタバミ」という名前になって道端のあちこちに自生しているかもしれない……なんて思ってしまいます。

カタバミは丈夫で繁殖力が強いので子孫繁栄の象徴!とカタバミのページにも書きましたが、イモカタバミの盛況っぷりを見ていると、仲間たちもとっても強いんですね!

ちなみにイモカタバミの名前は、根っこがイモのようになっているため。花も葉っぱもおんなじ形のカタバミの仲間でも、根っこが違って不思議。

なお、カタバミの仲間はとても種類が多くて、以前ご紹介したカタバミ、アカカタバミとこのイモカタバミのほかにも、ムラサキカタバミ、ベニカタバミ、オッタチカタバミなどあります。
中でもこのイモカタバミは、何しろこの色だし、咲いている期間も長いので目にする機会の多い野草だと思います。
庭の隅や道路脇、住宅街の空地や草地など、人に近い場所にあるようです。探しやすい草なので、ぜひ見つけてください!

イモカタバミ(別名:フシネハナカタバミ)
分類カタバミ科 カタバミ属
花の時期4~10月ごろ
分布と生息地本州(東北南部より南)~九州 / 道端、空地、公園、庭
花の色・大きさ濃いピンク(紫) / 1.5cm~2cm弱
花の形・特徴・花びらは5枚で、カタバミに似た形
・中心部に行くにつれ、さらに濃い紫色になる
茎や葉の特徴・形はカタバミと同じハート型の三つ葉だが、かなり大きくヒラヒラしている
その他の特徴・根っこに小さなイモ(塊茎という)ができる

イモカタバミと似ている野草

ムラサキカタバミ

ベニカタバミ

カタバミ(形は似ているが、色は黄色)

アカカタバミ(同上)

オッタチカタバミ(同上)