やぶや湿地で、パッと目立つ黄色い花と赤い実

バラ科キジムシロ属の、春~初夏の野草。

ヘビイチゴという名前からも察せられそうですが、イチゴに似た赤い実をつけるのが最大の特徴でしょうか。この実は毒はなく食べられないことはありませんが、味はなく特に美味しくはないそう。
そのため、食用にはならずにヘビが食べるのだとか、じめっとした場所に多いためヘビがいそうな場所に生えているからとか、名前の由来には諸説あります。

花は鮮やかな黄色で可愛らしいし、実もとっても綺麗な赤なんですけどね。

田んぼや河川敷など湿気のある場所によく生えますが、見ている限りでは、道端で建物の塀と道路の隙間なんかにもそこそこあります。花は3月ごろからぼちぼち見られますが、ゴールデンウィークを過ぎるころには実の方が目立つようになっているような感触です。

仲間のヤブヘビイチゴは、黄色い5枚の花びらは同じようなカタチをしていますが、副萼片(花とガクの外側の、小さな葉っぱみたいに見えるヤツ)が花からはみ出すのが大きな特徴。葉っぱも三つ葉は一緒ですが、1枚1枚の葉が丸っこい感じのヘビイチゴに対し、ヤブヘビイチゴは少し大きく長くて先が尖っています。
また、ヘビイチゴの実はつぶつぶにしわがありますが、ヤブヘビイチゴはつるつるしていて光沢がある、などの違いがあります。

が、ちょっとどっち付かずのものも多いので、個人的には「ヘビイチゴかヤブヘビイチゴ」と思っておいても良いのではないかと思います!

ヘビイチゴ
分類バラ科 キジムシロ属
花の時期4~6月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、田んぼの近く、河川敷、林、公園(湿り気のある場所に多い)
花の色・大きさ黄色 / 1cm程度
花の形・特徴・花びらは5枚で、花びらの隙間からガクがのぞいている
・副萼片(花とガクの外側の、小さな葉っぱみたいに見えるヤツ)は開花している間は見えない
茎や葉の特徴・三つ葉で1枚1枚は丸みがある。縁はギザギザ
・三つ葉の外側の2枚に深い切れ込みがあることも
・茎は地面を這うように伸びていく
その他の特徴・イチゴに似た赤い実ができる。美味しくはない
・実はつぶつぶにシワが寄る

ヘビイチゴと似ている野草

ヤブヘビイチゴ

オヘビイチゴ

キジムシロ

ミツバツチグリ