虫たちの豪華ディナープレート!だけど、人間には貧乏のしるし?

ブドウ科ヤブカラシ属の、夏の野草。

とっても不思議なカタチをした花です。花なのかどうか?と思ってしまうくらい不思議です。
つぶつぶとした一個一個が花なわけで、朝咲いた時には緑色の4枚の花びらと4本の雄しべがあるのですが、咲いて間もなくそれは落ちてしまいます。

後にオレンジ色の「花盤」というのが残り、よく見かけるヤブカラシの花はこの「花盤」というヤツなのですが、ここにとっても美味しい蜜があるんだそうで、絶えずいろんな虫たちがやってきています。ほんとうに、いつもいろんな虫がうろうろしています。
平面に花を広げて、いかにも「ご馳走並べて待ってます~」みたいな感じで。

そんなヤブカラシさんですが、蔓を伸ばして周りのいろんな草に巻き付いて覆ってしまうパワフルな草。「藪を枯らすほどの勢い」というのが名前の由来だそうですが、これが庭に蔓延っていると手入れの行き届いていない貧乏くさい庭に見えるってんで、ついたあだ名が「ビンボウカズラ」。

虫にはご馳走でも、人間の庭では貧乏扱い。いろいろとフクザツですね!

ヤブカラシ(別名:ヤブガラシ、ビンボウカズラ)
分類ブドウ科 ヤブカラシ属
花の時期6~9月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、空き地、荒れ地、公園、庭、土手、林
花の色・大きさ緑(花盤はオレンジ→ピンク) / 5mm程度
花の形・特徴・花びらは4枚だが、開花して間もなく落ちる
・花びらと雄しべが落ちた後、オレンジ色の花盤が残る。時間が経つとピンク色になる
茎や葉の特徴・つる性で、2~4m近くにも伸びる
・葉は先の尖った楕円形で、5枚の葉が少しずつずれてつく
その他の特徴・花盤に蜜があり、いろんな虫が集まってくる
・花の後に黒っぽい実ができるが、実ができないものもある

ヤブガラシと似ている野草

特になし?