真夏の強い日差しの中で元気に暮らせるのは、こういうデカいヤツなのかもしれない

ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属の、夏の野草。

ヨウシュヤマゴボウとは、ちょっと不思議な響き。ヨウシュ??となるけれど、漢字はいたって普通の「洋種」で、北アメリカ原産の帰化植物だから。「セイヨウ〇〇」という草や植物はよくあるけれど、ようはそれとおんなじでしょう。でも「ヨウシュ」にしただけで、なんとなくミステリアスな響きと言うか、字面というか……と感じるのは私だけでしょうか……。

ヤマゴボウは根がゴボウに似ているからですが、ゴボウとは別モノでこちらは食べられません。いやむしろ猛毒なので、食べちゃだめ!!

口にしたら命に関わることもあるというほどの毒を含んでいるわりに、この草、子供の遊びに使われます。
実が熟すと、ちょっとブドウに似た(ブドウの房に、実がまばらにしかついていない感じ?)黒っぽい球形になるのですが、潰すと赤紫色の汁が出ます。これをインクにして遊べる……んですが、食べちゃダメだし服に付いたらなかなか取れないというし結構ドキドキ。

さてさてこの草、とっても大きいです。道端のちょっとした隙間などにあってもそれなりの大きさですが、もっと広場所だと高さ2m近くになることも! もはや、木!?という感じです(草です)。
背丈だけじゃなくて葉っぱも大きいし、図太くて毒々しい感じの赤い茎とか、あんまり風情のない感じの寸胴な柄からビンビン飛び出している花(花びらはなくて、白いのは萼)とか、どうにも可愛らしくないんですけれど、真夏の炎天下の道路やまち中、強い日差しのもとで元気に暮らせるのは、こういうデカくてあんまり風情のない、フテブテしい感じのヤツなのかもしれませんね。

ヨウシュヤマゴボウ(別名:アメリカヤマゴボウ)
分類ヤマゴボウ科 ヤマゴボウ属
花の時期6~9月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、空き地、荒れ地、公園、土手、林
花の色・大きさ白 / 5~6mm程度
花の形・特徴・花びらはなく、花5枚の白い萼片が花びらのように見える
・5~6mmの花が穂のようにつく
・真ん中の緑色の丸いのが、黒い果実になる
茎や葉の特徴・高さは1~2m程度
・茎は赤く、大きなものだと幹のように太い。花のつく部分は白っぽいピンクだが、実が熟す頃になると赤紫色になる
・葉は先の尖った楕円形で、大きいと20cmくらいにもなる
その他の特徴・緑色の部分が黒っぽい実になる。実は潰すと赤紫色の汁が出る

ヨウシュヤマゴボウと似ている野草

特になし?