ピンクのつぶつぶが特徴! おままごと遊びではお御馳走??

タデ科イヌタデ属の、初夏~秋の野草。

濃いピンク色のつぶつぶとした花が、5cmくらいの穂の状態でつきます。このつぶつぶが何なのかと言うと、ツボミだったり実だったりして、分かりにくい!
咲いている花は、少し淡いトーンのピンク色で、中に雄しべとか雌しべとかみたいなのが見えています。ちなみに花びらはなく、咲いていても開いて花びらのように見えているのは萼。うーん、なんだか複雑ですね。

名前に「イヌ」が付く植物は、たいがい「人の役に立たない」という失礼なネーミングですが、ご多聞に漏れずこのイヌタデさんもそんな失礼な理由で名付けられています。

タデの仲間でも、お刺身のツマなどに使う「ヤナギタデ」という草がありますが(こちらも野草として田んぼや湿地などに生えていますが、見かける機会はイヌタデほど多くありません)、薬味として大活躍のヤナギタデさんに比べて味も香りもなく使えないタデだからイヌタデ。
可愛らしいピンク色なのに、失礼しちゃいますね!

そんな役立たずのレッテルを張られたイヌタデさんですが、おままごとの世界となったら主食扱い。つぶつぶとしたピンクの花や実が「お赤飯」として使われるので、「アカマンマ」という別名があります。
いまいちそんな遊びをした記憶はないけれど……別名になっているくらいだから、メジャーなのでしょうか?

おままごとで主食級の役割を果たすくらいに、どこにでも生える草。初夏から秋ごろまで、長い期間見ることができます。道路の植え込みや街路樹の根本なんかで群生していることも多いので、足元をキョロキョロしながら歩いてみてください!

イヌタデ(別名:アカマンマ)
分類タデ科 イヌタデ属
花の時期6~10月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、空き地、公園、庭、畑
花の色・大きさ濃いピンク / ひとつひとつの花は2mm程度(5cmほどの穂になる)
花の形・特徴・濃いピンク色のつぶつぶした花が穂の状態につく
・つぶつぶは、ツボミや実。咲いている花は少ない
・咲いている花は、薄めのピンク色で、萼が5枚の花びらに見える
茎や葉の特徴・高さは20~50cm程度
・葉は細めで先が尖っている
その他の特徴・街路樹の根本や道端の植え込みなどにも多い

イヌタデと似ている野草

オオイヌタデ

オオケタデ

ヤナギタデ

ハナタデ