川岸や道端でお馴染み、グラウンドカバーのピンクのボンボン

タデ科イヌタデ属の、初夏~秋の野草。

白~ピンクの、金平糖みたいな丸いボンボンが特徴。まち中のいたるところで目に付きます。
金平糖みたいなのはたくさんの花が集まった花穂で、花はツボミの状態で丸っこく集まっているのでつんつんとして金平糖形に見えますが、近づいてよく見ると咲いている花もあり、けっこう可愛いヤツです。

もとは園芸用に栽培されていたもので、現在でもグラウンドカバーとして栽培されることがあるので(園芸店やホームセンターでは、『ポリゴナム』という名前でも売られています)、野草と言っていいかどうかは微妙ですが、逃げ出してかなり道端の草と化しています。

特によく見かけるのは、川の護岸や石垣などで一面にびっしり咲いている様子。コンクリートの護岸などを這って広く覆うので、よく目立ちます。

また花の時期も、春遅めから寒くなってくる頃までとても長いため、目にする機会の多い草。図鑑などでは一応「初夏~秋」ごろとか「真冬以外」とされていますが、かなり寒い季節でも見かける印象です。ただし極寒の季節にいったん花はなくなるのか、春前半はあまり見かけません。

個性的なカタチですが、似たような花が咲くイヌタデの仲間。イヌタデは穂が長くなり、ヒメツルソバは丸くつきますが、ツボミや穂の中にぽつぽつある開いている花を見ると雰囲気が似ています。

イヌタデは夏前後の花ですが、ヒメツルソバ、前述の通り花の季節がとっても長い! 風の吹きっさらす寒い護岸で、冬場まで頑張っている根性あるヒメですね!

ヒメツルソバ(別名:ポリゴナム、カンイタドリ)
分類タデ科 イヌタデ属
花の時期4~12月ごろ
分布と生息地本州~沖縄 / 道端、川岸、石垣、公園、庭
花の色・大きさ白~ピンク / 花穂全体の大きさ1cm程度
花の形・特徴・ピンク色の小さな花が丸くまとまってつく
・開いている花は少ない
茎や葉の特徴・高さは5~20cm程度。茎は地を這う
・茎は赤っぽい
・葉は卵形で、先が尖る。茶色いV字の斑の入るものが多いが、緑一色のものも
その他の特徴・地を這って護岸などを覆うので、グラウンドカバーとして使われることも
・極寒の時期から早春を除き、ほとんど1年中見かける

ヒメツルソバと似ている野草

イヌタデ (花の付き方が全然違うので、見分けがつかないほどではありませんが、同じ種類で花の形はちょっと似ています)