地味すぎて目に入らないかもしれませんが、ものすごくあります!

キク科ウスベニチチコグサ属の、春遅め~夏の野草。

花は直径3~4mmしかなく小さい上に総苞に包まれていて、ひとつひとつはあまりよく見えませんが、茎の上の方にまとまって穂のように見えます。

全体的なカタチはその穂のような花を目印にすることにして。一番の特徴は、葉っぱです。
茎の途中にヘラのような細長い葉っぱがつくのですが、この葉っぱ、表面はテカテカした濃い緑色で、プラスチックみたいな見た目。そして裏面は、細かい毛がびっしり生えていて白く見えます。

表と裏のギャップがスゴイ!
チチコグサの仲間はいろいろあるんですけれど(オリジナルのチチコグサはあんまり見かけませんが)、これは裏表のあるお父さんと思っておきましょう!

多分お察しの通り、この裏側の白さが名前の由来なワケですが、裏側は完全に下を向いていて引っくり返してみないと見えないので、ちょっと立ち止まってチェックしてみてください! 不用意に引っくり返すと、アリンコがびっしりついていたりするので要注意ですけれど。
なお、裏面の細かい毛はものすごく短くて、触っても意外と普通。ふわふわもとげとげもしていません。

この草、あまりの雑草感になかなか目に入らないかもしれませんが、関東周辺では恐ろしくたくさんあります。家の外に出て100mくらい歩けば何度か見つけられるレベルではないでしょうか。
比較的新しい帰化植物ですが、関東では最も繁殖している雑草のひとつということで、ほんっとうーにそこらへんにあります。でも、地味すぎて見えないんですよね……。可愛くないんですもんね……。

ぜひお家を出た瞬間からちょっと意識して探してみてください。あります。(関東以外はあんまりなかったらゴメンナサイ)
あるけど、5回目くらいからは「またお前か……」という感じになるとは思います。だって、可愛くないんだもん……。

ウラジロチチコグサ
分類キク科 ウスベニチチコグサ属
花の時期4~8月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、アスファルトの隙間、空地、街路樹の植え込み、公園
花の色・大きさ茶色 / 3~4mm程度の花がまとまってつく
花の形・特徴・3~4mm程度の小さな筒状の花が、茎の上の方にまとまってつき、穂のように見える
・花は総苞に包まれていて、全体として茶色く見える
茎や葉の特徴・高さは10~30cm程度
・葉はヘラのような形。表はテカテカした濃い緑色、裏は毛に覆われて白っぽく見える
その他の特徴・初夏~夏の花だが、他の季節にも見られる
・関東で一番増えている雑草のひとつとも。道端などいたるところで見られる

ウラジロチチコグサと似ている野草

チチコグサ

チチコグサモドキ