ツメクサ・ファミリーの末っ子? 小さいけれど元気です!

マメ科シャジクソウ属の、春遅め~夏の野草。

「シロツメクサ」「ムラサキツメクサ(アカツメクサ)」といった、〇〇ツメクサをご紹介してきましたが、その〇〇ツメクサの中で一番小さい花が咲くのがこの「コメツブツメクサ」。その名も「コメツブ」。小さそうですね!

花の色は黄色。シロツメクサなどと同じく、たくさんの花が集まってひとつに見えるもので、ひとつひとつの花の形(蝶形と呼ばれる)や三つ葉の葉っぱはシロツメクサなどと似ていますが、花も葉も小ぶりで集まっている花は5~20個程度と少なめ。なので、花の塊全体でも5mmそこそこしかありません。

花は小さいのですが、でも、土手や空地などのわりと広めの場所に鮮やかな黄色い花がたくさんまとまって咲くので、とっても賑やかで明るく見えます。

よく一緒に群生しているのが、これを少し大きくしたような「クスダマツメクサ」です。
コメツブが花の塊全体で5mm少々なのに対し、クスダマは1cm強。花の数も20~50多く、「クスダマ」という名前の通り豪華な感じに見えるので、並べて比べてみるとはっきりと大きさが違います。並ぶとコメツブの方は、ちょっと貧相に見えます(ゴメン!)。
だいたいのところ、ぱっと見て、花の数が把握できそうかな?と思うのがコメツブ。ちょっと数えるのが面倒だな、と思うのがクスダマ。……と思っておいて良いのでは。

ただ、野草は個体差が大きくどっちつかずな大きさのものもあったり、同じ場所で見比べないと分からなかったりと、大きさで見分けるのが難しい場合もあり……。

分かりやすい違いは、花の終わった後。どちらも枯れて下を向くのですが、コメツブの方は白茶けて「枯れた」感じになります。クスダマは、茶色い縦長の球形の「実らしい」実になります。
花の名前が知りたいのに、枯れないと確信が持てないというのは何ともむず痒い話ではありますが、どちらもたくさんの花が次々咲いては結実しますので、「あー咲いてるなー」と思ったらたいてい近くに実もあると思います。

河原や公園の隅っこ、空地など、広めの場所にまとまってあります。クスダマと混ざって群生していることも多いですが、どちらかと言うとコメツブの方が見かける頻度が高いかなと思います。可愛いので探してみてください!

コメツブツメクサ
分類マメ科 シャジクソウ属
花の時期5~7月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、河原、空地、公園の隅の草地など広めの場所
花の色・大きさ黄色 / 小さな花がまとまってつき、花の塊全体では5mm程度
花の形・特徴・小さな花が5~20個程度まとまって、球形につく
・ひとつひとつの花は、シロツメクサなどに似た蝶形花
・シロツメクサなどに比べると、花はまばらに見える
茎や葉の特徴・高さは20~40cm程度
・三つ葉で、シロツメクサの葉を小さくした感じ
その他の特徴・結実すると、花は下を向いて白茶けた感じになる(中に種が入っている)
・ほかの〇〇ツメクサと似ているが、かなり小さい

コメツブツメクサと似ている野草

クスダマツメクサ

コメツブウマゴヤシ