
お馴染み春の花の代表格。都会で見かけるものは、外来種が多い
キク科タンポポ属の春の野草。これも春の早いうちから咲きはじめる春の花の代表格ですが、秋ごろまで咲き続ける(1年中見られることも)花期の長い花です。
野原や道端、または塀や道路の割れ目などアスファルトの隙間にも生える強い草。花のあとの綿毛も「タンポポといえば」の特徴のひとつですね!
黄色い花弁がたくさん付いているように見えるのも大きな特徴ですが、花弁のように見えているのは、実はひとつひとつが1つの花で、それがまとまって咲いています。その花をまとめている、花の外側の緑の部分を「総苞(そうほう)」(1枚ずつを「総苞片」)と呼びます。
さてさて、一口に「タンポポ」と言っても、外来種の「セイヨウタンポポ」、在来種の「カントウタンポポ」「カンサイタンポポ」「シロバナタンポポ」と種類がありますが、都会で良く見かけるのは外来種の「セイヨウタンポポ」。
大きな違いは、先述の「総苞片」で、ここが外側に反り返っているのが外来種、花に沿ってピタッと閉じているのが在来種です。(下の写真参照)
裏を見ないとならないので咲いていると見分けにくいですが、夕方になると花を閉じるのでチェックしやすくなるかと思います。
在来種は都会ではあまり見かけませんが、郊外や野山などではそこまで珍しくありません。
ただし、交雑種もあるので一概には言えないようです。
また、在来種のタンポポは春の花で、暑くなると休眠状態に入ってしまいます。夏や秋に見かけたら、ほぼ「セイヨウタンポポ」と思って良いかと思います(セイヨウタンポポは、1年中と言ってもいいかも)。
「シロバナタンポポ」は、文字通り白い花で、中の雄しべが黄色いので、目玉焼きのように外側が白、内側が黄色に見えます。なんだか美味しそう。西日本に多く、東日本ではそれほど見かけませんが、郊外や大き目の公園で時どき目にすることがあります。
形の良く似た花には「ブタナ」などがありますが、キク科の植物はだいたいみんな同じような顔をしているので、似た野草がたくさんありますね!
タンポポ(正式名称:セイヨウタンポポ、カントウタンポポなど)
分類 | キク科 タンポポ属 |
花の時期 | 主に2月ごろ~10月ごろ |
分布と生息地 | 全国 / 道端、アスファルトの隙間、空き地、公園 |
花の色・大きさ | 黄色 / 3~4cm程度 |
花の形・特徴 | 花弁がたくさんに見えます(実は、ひとつひとつが1つの花) |
茎や葉の特徴 | ・茎は根本で分かれ、途中で枝分かれしない ・葉はギザギザ |
その他の特徴 | 都会では外来種のセイヨウタンポポが多く、在来種とは総苞片で見分ける |







