春の前触れを告げる青い花

オオバコ科クワガタソウ属の春の野草。春のはじめ、まだ寒いうちからイチ早く咲きだし、春後半まで次々と花をつけます。2月、早ければ1月に今年初のこの花を見つけると、「ぼちぼち春が来るぞ!」とワクワクするものです(※ 個人の感想です)。

道端や、公園などの草地、空き地、畑の隅などあちこちで見られる、「まち中でよく見かける野草」のひとつ。花径1cmほどの小さな花なのですが、まだ緑も少ない時期から鮮やかな青い花を一面にポポポっとたくさん咲かせるのでよく目立ちます。日当たりの良い場所を好むようなので、ひだまりの芝生なんかで余計に明るく目を引きますね。

「イヌノフグリ」というのは犬の陰嚢のこと。実が犬の陰嚢に似ているからという理由で名付けられたそうで、「可哀そうな名前」「残念な名前」として紹介されることが多いのですが、それはもはや死語だと思うので、もう花の名前と割り切ってはどうでしょうね。

なお、「オオ(大)」という文字が付いていることから分かるかと思いますが、「オオイヌノフグリ」は外来種で「イヌノフグリ」という在来種があります。数は少ないようで、そうそうまちを歩いていて見かけることはないと思います。「オオイヌノフグリ」と形は似ていますが、もっとすごく小さくて白っぽいようなピンクっぽいような花です。

また、形の似た花には「タチイヌノブグリ」「コゴメイヌノフグリ」「フラサバソウ」などがあります。

オオイヌノフグリ(別名:特になし)
分類オオバコ科 クワガタソウ属
花の時期2月ごろ~5月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、空き地、公園 ※日向を好む
花の色・大きさ薄青(紫にも見える?)で、中心は白っぽい / 1cm程度
花の形・特徴・花びらは4枚に見える(実は根本でくっついている)
・青い部分にはもっと濃い青のすじ模様がある
茎や葉の特徴・茎は根元で分かれていて、地面を這うように伸びる
・葉っぱはギザギザが多く全体的に丸っこい感じ
・茎や葉の全体に毛が生えています
その他の特徴1つの花は1日だけで、日中に咲いて夕方には散る(次々と新しい花を咲かせる)

オオイヌノフグリと似ている野草

タチイヌノフグリ

コゴメイヌノフグリ

フラサバソウ