小さな花で、他の花を引き立てる? 野草界のカスミソウ!

これは小さいですよ! ナデシコ科ノミノツヅリ属の、春から初夏の野草。

ノミとつくからも小さいことが分かりますが、ツヅリというのは着物のことだそうで、小さな葉っぱをノミの着物にたとえたのが名前の由来だとか。
その名の通り、花は5mmほど、卵型の葉っぱも3~7mmほどの本当に小さな草です。

小さすぎてなかなか目に付きませんが、実は道端のあちこちで見かけます。5枚の花びらの間からはみ出したガクが分かりやすいポイント。葉っぱは2枚ずつ、向い合せに綺麗に並んでいる(「対生する」と言います)のも特徴です。

花⇒実を付けながらだんだん伸びていくので、この花も葉っぱも小さな草でも、春も後半にはだいぶ大きな株になっています。高さ30cm近くにも達すると、まるでカスミソウのようなちょっとした見ごたえに。
他のもう少し大きな花の咲く草と混生しているところなんかも、ブーケの中で他の花を引き立てているカスミソウっぽい!

花はちょっとまばらなので園芸品種のカスミソウよりは少々ボロい感じもしますが……野草界のカスミソウ!?と思っています。

ノミノツヅリ
分類ナデシコ科 ノミノツヅリ属
花の時期3~6月ごろ
分布と生息地全国 / 道端、空き地、アスファルトの隙間、公園、畑
花の色・大きさ白 / 5mm程度
花の形・特徴・花びらは5枚で1枚1枚の大きさは2ミリ程度しかない
・花びらの隙間から出ているガクが花びらよりも長いのが特徴
茎や葉の特徴・葉は卵型で、3~7mm程度
・葉は茎に2枚ずつ向い合せに付く(「対生する」と言います)
その他の特徴・「ノミ」は小さいことのたとえ

ノミノツヅリと似ている野草

ハコベ

ノミノフスマ