【さんぽの野草図鑑】６日目「アメリカフウロ」

雑草だからって侮れない！小さいけれど可愛い花

北アメリカ原産、フウロソウ科フウロソウ属の、春遅め～秋にかけての野草。

花茎１cm足らずのこの小さなピンクの花を、よおーっくご覧ください。花です。花らしい花です。子供に「花の絵を描いて」と言ったら、これを描きそうなくらい、花です。
この可愛い花が、園芸品種じゃなくて雑草なんですから。雑草なんて言うの、かわいそうなんですけど……。

でも、北アメリカからやってきた外来種で昭和初期に京都で発見され、全国に広がったということで、頼みもしないのにどんどん広がっちゃうその強さが雑草。
しかも、春から秋の間にどんどん大きくなって、最終的に、腰丈近くまでわっさわっさ茂ることも。この、大きくなりすぎちゃうのが、お庭用の花としてあんまり受け入れられない理由かもしれません。
4月の出はじめの頃は「かわいい～♪」と言っていられますが、夏ごろにはちょっと憎たらしいくらいの大きさになっています……。

４月ごろから咲きはじめ、4月終わりからゴールデンウィーク過ぎをピークとして、秋ぐらいまでじわじわと咲いています。花の終わりごろから紅葉し始め、寒い季節は葉っぱが赤くなって残ります。

道端や畑の片隅などによく生え、街路樹の根本や植え込みなどにはごっそり茂っていることも。

観賞用にするかどうかは別として、花は可愛いので道端に咲いているのをぜひ探してみてくださいね！！

アメリカフウロ（別名：特になし）

分類	フウロソウ科　フウロソウ属
花の時期	4～9月ごろ　秋ごろ
分布と生息地	全国　/　道端、空き地、公園、畑
花の色・大きさ	薄ピンク　/　１cm弱
花の形・特徴	花弁は５枚で、花弁の先が少しへこんでいる
茎や葉の特徴	・茎は赤っぽく、毛がある・葉は手のひらの形に裂けて、たくさん付く・葉に赤い縁取りのあるものも
その他の特徴	・高さは10cmから60cmほどまで。秋に向けてだんだん大きくなる・寒い時期は葉が赤くなる