木陰でも目立つ!ひらひらと華やかなアヤメ形の花

アヤメ科アヤメ属の、春の野草。

ぱっと見てアヤメを思い浮かべる、ひらひらとした薄紫色の華やかな花を咲かせます。花は大きさも5~6cmくらいあるので、群生している場所はもちろん少数でもよく目立ちます。

しかもこの草、日陰に強い! 林やちょっとした木立の陰になって日差しがあまり届かない場所でも群生します。ちょっと暗い中にこの大きな明るい花があると、目を引かれますね。日陰にはほかの花は少ないからなおさらです。

早ければ3月ごろから咲き始め、5月も後半になるとあまり見かけなくなるので、花の時期はそんなに長くありません。それでもこれだけ存在感があるのは、人のよく通る場所に咲いているからでしょうか。

というのもこの花、林の中のほか、見ごたえのある花のためかお庭に生えても雑草扱いで邪険にされることはないようで(むしろ歓迎? あるいは積極的に植えているお宅もあるかと)、人家の庭などでもよく見かけます。

この花、種はできなくて、根っこを伸ばして増えていきます。
ということは、種を飛ばしたり虫や鳥に運ばせたりして別の場所に生えることはできないってことで、引っこ抜かれて根っこがなくなったらそこで終わりってことで。
なので人間に嫌われると増えていくことが難しくなってしまうのですが、「うちの庭にあってもいいな」「むしろ欲しいな」と思わせる見た目で、そこのところすごく上手くやったな!

実際に、人の手が入らない山奥などにはないようで、人と共存している植物なのかもしれませんね。

他人様のお庭だとじっくりとは見られませんが、公園や街路樹の植え込み、神社やお寺の境内のちょっと日陰になっている場所などでも見つけられるので、探してみてください!

シャガ
分類アヤメ科 アヤメ属
花の時期3~5月ごろ
分布と生息地本州~九州 / 林、公園、庭(湿り気のある日陰など)
花の色・大きさ薄紫 / 5~6cm
花の形・特徴・花びらは6枚で、内側の3枚と外側の3枚がある
・外側の花びらにはオレンジ色の斑点がある
茎や葉の特徴・細長く光沢がある
その他の特徴・種ができず、地下茎で広がる

シャガと似ている野草

特になし?