小さな星型の白い花。可愛いけれどすっごく強い!

ユリ科の春遅め~初夏の野草。

6枚の花びら。大きさ1cm程度の小さな星型の白い花が、上の方にたくさん咲きます。可愛らしいです。このハタケニラさんに関しては、「花の形が不気味」とか「毛深すぎて腹が立つ」とか「実がゴツ過ぎる」とかそんな類の瑕疵もまったくなくて、完璧に可愛い花だと思うんですよね。

でも、ネックはなんといってもその繁殖力の強さ! 明治時代に園芸用に持ち込まれたものが野生化したということですが、近年どんどん増えているようで、ちょっと前の野草図鑑にはあまり載っていない新しい野草ですが、すでに5月ごろの花の季節にこの花を見ない日はないくらいまでになっています。

種と根の両方から増え、アスファルトの隙間からも生えるし植え込みのちょっとした広さがあれば群生しちゃう、すごい繁殖力。花は小さいけれど高さは60cmと大きめで、ほかの植物の生長をジャマしてしまうため、畑なんかに生えると大迷惑。
道端に生えていれば、可愛い♪と言っていられるんですけど、ほかの植物を駆逐してしまう可能性もありかなりの困ったさんなんですね。

なお、ニラと名前についている通り、茎や葉を含め全体的なカタチがニラに似ていますが、これは別の種類で食べられません。

ハタケニラ
分類ユリ科
花の時期4~6月ごろ
分布と生息地関東~関西 / 道端、アスファルトの隙間、空地、街路樹の植え込み、公園
花の色・大きさ白 / 1~1.5cm程度
花の形・特徴・6枚の花びらが星形に付く
・雄しべの黄色が目立つ
・ツボミはピンクがかった色
茎や葉の特徴・高さは30~60cm程度
その他の特徴・種からも根からも増え、アスファルトの隙間などにも生える繁殖力の強い草

ハタケニラと似ている野草

ニラ(茎や葉っぱ、全体的なカタチが似ているが、花は夏ごろに咲く)

ハナニラ(「葉がニラに似ているのが名前の由来」というのは共通点だが、花は全然違う)